2013年6月18日 憲法で国民に様々な義務を課す本末転倒
             ―自民党の「壊憲」内容(4)―


@ 憲法とは、主権者たる国民が国家権力の行使のあり方を縛るものだと繰り返し述べてきた。だから現憲法は、国民の基本的人権の保障を基本に、義務については、社会が成り立つ上で当たり前の「教育を受ける権利、義務教育受けさせる義務」(第26条)、「勤労の権利及び義務」(第27条)、「納税の義務」(第30条)を課しているに過ぎない。

A ところが、自民党の「改憲草案」は、現憲法第97条の「この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。」という基本的人権の本質規定を全文削除し、上記の教育・勤労・納税の義務に加えて、「国防義務」(前文)、「国旗・国歌尊重義務」(第3条)、「公益及び公の秩序に反しない義務」(第12条、第13条、第21条2)、「家族助け合いの責務」(第24条)、「環境保全の責務」(第25条の2)、「住民に地方自治の負担を分担する義務」(第92条2)、そして「憲法の尊重義務」(第102条)など、多岐にわたって国民に義務・責務を課そうとしている。

 つまり、「改憲草案」は、真っ向から立憲主義を否定し、「人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果」「侵すことのできない永久の権利」を、こともあろうに憲法で制限し、国民を支配し易くしようという時代錯誤の代物なのである。

社民党幹事長 参議院議員 又市征治