第190回通常国会

2016年2月17日 政府開発援助等に関する特別委員会



■平成27年度参議院政府開発援助調査派遣団参加議員の報告と、委員間の意見交換
@ベトナム対日感情について。
Aベトナム共産党人事をどう分析しているか。対日関係に変化は生じるのか。
B今後の日本・ベトナム関係の拡大のための課題は何か。


○又市征治君 社民党の又市です。
 各班とも、貴重な調査、そして只今の報告ありがとうございました。
 様々お聞きしたいことはたくさんあるんですが、時間が余りないということでありますから、第1班の高橋さんにベトナムの関係についてお伺いをし、外務省の方にもお伺いをしたいと思います。
 ベトナム政府というのは、大変親日的であり、経済面だけではなくて政治的にも、とりわけ外交政策において日本と同一歩調を取るというケースが多々ある、こういうふうに聞いておるわけですけれども、その一方で、ベトナムは名前のとおり社会主義共和国でありますから、価値観を共有しているというわけではない、こんなふうに思うんです。
 そこで、行かれた、そして接した方々を通じて、その人々は日本という国をどのように受け止めているとお感じになったのか、まあ政府要人と直接やったわけではないでしょうからあれでしょうけれども、例えば、ODAなどを通して有力な経済支援の国家だという受け止め方なのか、或いは、今日言われるように、対中国の関係で側面から支援してくれる有り難い国だと受け取る向きが多いのか、それとも違うのか、そこらのところの率直な感想をまずはお伺いしておきたいと思うんです。
 二つ目に、これは外務副大臣にお伺いしたいと思うんですが、先月末にベトナム共産党第12回大会が行われて、この大会の人事で、大変親日家でありそして改革派と言われてきたズン首相が失脚したと、こういうふうにマスコミでは伝えられております。
 今回の人事によって直ちに何か日本とベトナムとの関係がどうこう変わるということは、これは考えられませんけれども、外務省として、このズン首相の退陣、チョン書記長はそのまま続行ということのようでありますけれども、今回の人事をどのように受け止めておられるのか、その評価についてもしあればお伺いしたいことと、
あわせて、今後の日本とベトナムとの関係におけるODAを含んだ様々な諸課題、こういったものをどういうふうにお考えになっているのか、その幾つかの代表例、挙げていただければと思います。

○高橋克法君 又市委員にお答えを申し上げます。
 派遣団としての率直な感想、感覚ということでよろしいということでありました。
 私どもがやっぱり一番よく感じましたのは、当然ODA等で支援をし、ハード、例えばベトナムでいえば高速鉄道であり高速道路であるわけなんですけれども、ハードを造っているんですが、実際にはその現場における日本人的なというか、日本的な現場管理の仕方であるとか工事に対する考え方であるとか、そういったものに対する評価は非常に高い、工程管理も含めてですね。そういう意味で、非常に日本に対する現地の方々の信頼は高いということを感じましたし、これは実際問題として、日本がODAで支援をして日本の企業が造った高速道路、それから他国の企業が造った高速道路、これ実は比較を、純粋に比較できるんです、現物ありますので。それが、明らかに日本の支援で日本企業が造った高速道路というのが非常に品質も含めてすばらしいのがもう一目瞭然で分かるということも、ベトナムの国民の方々は見ていますので、そういう意味では日本に対する信頼は非常に高いということを肌で感じた次第です。
 もちろん、又市先生おっしゃるように、根本的な国の統治に関する考え方は、ベトナム社会主義、正式名称は何でしたっけね、共和国ですから、そこは違うのかもしれませんけれども、私どもが感じたのはそういうことであるということを御報告させていただきます。

○副大臣(武藤容治君) 又市先生にお答えをする前に、今回、このODA特委に当たりまして、世界にまたがりまして、各4班、それぞれの先生方には、大変な貴重なお時間を賜り、そして日本のある意味では代表として現地の細かいところを御視察いただきましたことに心から感謝と敬意を申し上げたいとまず思います。そして、私どもも、今ODA大綱を見直しして1年、しっかりとこれからもやっていかなきゃいけない中で、先生方のこの貴重な提言につきましても今後とも大変深く参考にさせていただきながら進めさせていただくことをこの場を借りてまずもって申し上げます。
 そして、今、又市先生からベトナムのお話をいただきました。ベトナムの今回のズン首相の失脚ということでございますけれども、一応お辞めになられたという認識でございまして、その後フックさんがなられたというふうに聞いていますけれども、私も、この外務省へ入る前、総務大臣の政務官として、昨年、フック副首相のときにお会いをさせていただいております。かといって、ベトナム直接担当ではないんですけれども、そういう大きな影響はないんだというふうに認識をしております。
 そして、ベトナムとの課題でございますけれども、ある意味、メコン地域の主要国の一つであるということもございまして、地域の発展の牽引役として重要な役割を果たしているということは私どもも承知をしております。私の岐阜県の地元からも多くの企業がベトナムには中小企業を中心にもう今進出をしておりまして、私も去年総務省のときに伺ったときにも、これは国家監察省の仕事で向こうから招待を受けて行きましたけれども、ある意味でベトナムが大きく政治を変えようとしていると、いわゆる資本主義とかそういうことじゃなくて、ある意味で自由社会を目指して、非常に活発化を目指して今頑張っておられるということを肌で感じさせていただきました。そういう意味におきましては、我が国とも大変これからも緊密な関係を維持していきながら、更に関係を密にしながら発展しなきゃいけない、そういう立場であるというふうに思っております。
 幾つかの課題と申し上げましたけれども、地域間の格差、あるいは急速な経済成長に伴う環境破壊とか、こういった課題が存在していると承知をしております。ベトナムが持続的に成長し、そして投資環境の改善に貢献しながら、現地に進出する日本企業にも裨益するということだろうというふうに思っています。メコン地域全体の発展や連結性強化にも資するということで、今後とも引き続き支援をしてまいりたいというふうに思っています。

○又市征治君 ありがとうございました。