2002.11.21

(1)   11月20日、ILO(国際労働機関)は、連合並びに連合官公部門連絡会が「公務員制度改革」に関して提訴していた主張を全面的に認め、日本政府に公務員労働者に団体交渉権とスト権を付与する法改正などを求める「結社の自由委員会」の勧告を承認した。労働側の「全面勝訴」といえる。


(2)  勧告の要旨は、以下のとおりである。
一、日本政府は、公務員に対する労働基本権の制約を維持する意図を再検討すべきである
二、日本の法令等はILO第87号条約及び98号条約に違反しており、法改正をすること

具体的には、
(1)消防職員・監獄職員に団結権を付与すること
(2)一般公務員に、結社の自由の原則に則り団体交渉権とスト権を付与すること
(3)公務における団体交渉事項の範囲に関して労働組合と意義ある協議を行うこと
(4)専従役員の任期は自ら決定できるようにすること
(5)不当労働行為の救済手続きを確立すること…などである。


 なお、勧告には「委員会は政府に対し、望むのであれば、事務局による技術支援を利用することができることにつき、注意を喚起する」という一節が盛り込まれ、日本政府の後進性に対するILOの批判が如実に示されている。


(3)  これに対する政府の対応につき私は、11月14日の総務委員会で「ILOが87号及び98号条約違反の勧告を出すことは確実であり、その場合、政府は勧告どおり団交権とスト権を付与すべきである。それとも条約から脱退するのか」と政府の見解を質した。
 ところが政府は、今朝の新聞報道によれば、「わが国の実状を十分理解した判断とは言えず、承服しがたい」と相変わらず「日本の特殊事情」を上げ、勧告を受け入れる意志のない旧態依然たる認識である。このような時代遅れの認識を改め、公務員組合と十分に実効性ある協議をし、納得を得て所要の法改正をするよう強く求めたい。


(4)  ILO勧告は、日本の労働運動に対して、単に当面する公務員制度改革にとどまらず、国際労働基準を無視ないし軽視し続ける政府の態度を許し続けるのかどうかをも突きつけている。
 社民党は、公務員労働組合が全ての職場でILO勧告の意義を徹底して論議して意思統一し、大衆行動を強化する中で政府に勧告完全実施を迫ろうとしていることを全面的に支持し、所要の法改正に向けて全力を挙げていく決意である。



以  上