2003.2.4

1.  米国がいつイラクを攻撃するか、世界中が注視する中での1月28日のブッシュ米大統領の一般教書演説は、世界の心配や疑念にまったく答えるものではなかった。大統領は、イラクが大量の化学兵器の原料や弾頭の行方を国連の査察に対して明らかにしなかったと激しく非難した。イラクへの先制攻撃を正当化する姿勢を強くにじませたものであった。

2.  たしかに、イラクは大量破壊兵器を廃棄したとしながらも具体的な証拠を示していない。今も大量破壊兵器を隠匿している可能性はある。だから国連査察団を派遣したのである。イラクはこれを無条件で受け入れて、全施設への自由な立ち入りを認め、指導者や軍幹部の居所さえも監視できる米軍偵察機の飛行まで許している。これをどうして「非協力」と言えるのか。そして米国の意向のままと言われる査察団によってさえ、その保有が立証されていないのに、またイラクとテロ集団アルカイダを結び付ける明確な証拠もないのに、ブッシュ大統領はイラクを「有罪」と決めつけている。このように不条理で傲慢な米政府の姿勢に、フランス、ドイツ、ロシア、中国はじめ多くの政府が疑問を呈し、国際世論も批判を高めているのである

3.  「平和的解決」を求める国際世論を振り切って米軍がイラクを攻撃すれば、どのような事態が予想されるか。当然、イラクの一般市民に多数の犠牲がでる。またイラクをはじめアラブ諸国民の反米感情・怨嗟は昂揚し、米国はじめこれを支援する国の人々にはテロの危険性が強まるであろう。のみならず莫大な戦費や戦後復興資金の負担、原油の高騰、世界経済への甚大な影響などが予想される。それでも武力攻撃に訴える正当性はどこにあるのか。「米国こそならず者国家」との非難は的はずれとは言えない。

4.  私は1月28日の予算委員会で、差し迫った危険がないのだから「査察継続による平和的解決」を米政府に求めよ、いま日本が平和解決のカギを握っている、国内世論も攻撃反対が80%に上っていると迫ったが、小泉首相はイラクの不誠実を非難するのみで、ひたすらブッシュ政権に追従する姿勢である。そこには「国際社会において名誉ある地位を占めたいと思う」(憲法前文)との姿勢は微塵も見られない。我々は、今こそ「査察継続による平和的解決と日本の戦争加担反対」の声をもっと広げ、ブッシュ政権に追従する小泉内閣への批判を高め、有事法制粉砕の世論昂揚につなげねばならない


以  上