2003.6.6

1.  本日正午過ぎ、有事関連3法案は、去る5月15日の衆議院に続き、参議院本会議でも採決が強行され、与党3党に加え民主・自由の野党2党の賛成多数で可決・成立した。
第2次世界大戦を惹き起こし、国内外に厖大な死傷者と甚大な被害をもたらした深い反省の上に、国民の総意として戦争放棄を宣言した平和憲法を、戦後58年目にして棚上げにし、「戦争のできる国づくり」を進める法体系の根幹が作られた瞬間である。満腔の憤りをもって抗議するものである。

2.  小泉内閣は、「万が一の武力攻撃に備えるための有事法制」であると強弁するが、真っ赤な偽りである。それは、第1に、戦争放棄を憲法で宣言した平和国家・日本を一方的に攻撃しようとする国は、世界中を敵に回し、自らが壊滅する覚悟なくしてはできない時代状況にあり、そのような愚かな国はないこと、第2に、もしそのような国や勢力があると考えるならば、1基爆砕されれば広島型原爆の1000倍以上の被害をもたらす原発を52基も作り、まだ13基も増設を計画するはずがないこと、第3に、本当に戦争回避を考えるのであれば、2000年の「戦争決別宣言」衆議院決議を発展させて「非核・不戦国家宣言」を衆参両院で決議し国連で再認知を求めよという私の提案(5月26日)を拒否するいわれがないこと―などから明らかである。

3.  「有事法制」の真の狙いは、経済のグローバル化の下で多国籍大企業の海外権益を守り広げるために、米軍と共に自衛隊を海外派兵することにある。それは、1997年の「日米防衛協力の新指針」の取決め、これに基づく99年の「周辺事態法」の強行、そして01年の「テロ特措法」の流れから明白である。
 だがこれは、自らの意に沿わぬ国を力でねじ伏せる米国に追随し、その惹き起こす戦争にどこまでも付き従う(後方支援・共同行動する)ことになる。それは、「戦争放棄」を破棄することであり、いたずらに近隣諸国へ不安・不信と脅威を与え、日本に「有事」を招き寄せる危険性を高める暴挙である。

4.  同時に、有事法制は、憲法が保障する国民主権や基本的人権を制約し、言論の自由も制限して民主主義を否定する、国家総動員体制づくりをめざす戦時法制である。例えば、自衛隊が土地や家屋を接収することに反対したり、物資の保管命令に反した場合に罰則が科され、報道機関が「指定公共機関」として規制されたり、自治体が協力を拒否した場合に国がその業務を直接執行するなど、戦争への協力を強制している。

 有事関連3法案の成立を先途として、このあと「国民保護法制」や「米軍支援法制」をはじめ100本にも及ぶと言われる関連法案や法改正が謀られてくる。その先に「明文改憲」がある。これに抗する闘いは、野党第一党の民主党が屈服したことによって極めて困難を強いられるであろう。しかし、いかに困難であろうとも、米英のイラク武力攻撃に反対して世界で2000万人もの人々が立ち上がった、これが世界史を動かす力であることに確信をもって、有事法制の発動と改憲を阻止するために、闘い続けよう!
以  上