2007.5.15

(1)  改憲手続法である国民投票法案が、14日の参院本会議で可決・成立した。与党122票対野党99票の表決であった。改憲原案の提出・審査は3年間凍結されたが、安倍内閣と与党は次の国会で衆参両院に憲法審査会を設置し、その骨子や要綱などの論議を始め、法施行直後に改憲原案を議決させ、2010年の秋以降早期に国民投票を実施しようと画策してくるであろう。

(2)  わが党は、当初から、この国民投票法案に強く反対してきた。それは、安倍首相や自民党首脳が主張してきたように、この国民投票法は憲法の前文や第9条の改悪を謀る「自民党の新憲法草案を通すためのもの」だからである。同時に、最低投票率も設けず、公務員や教員の改憲・護憲の発言を制限し、投票直前まで資金力を持つ側の有料広告・放送を野放しにするなど、到底、公平公正な投票法とは言えない代物である。

(3)  だから、野党はこぞってこの法案の欠陥を追及し徹底審議を求めてきた。だが民主党は、5月10日、他の野党に相談もないまま、「法案への18項目の付帯決議・総理出席のテレビ中継・11日の委員会採決」を与党と合意してしまった。そもそも議員立法に与党と民主党が付帯決議を付けるくらいならば審議を続行して法案の修正ができるはずである。また社民・共産・国民新党3党の合意なしに、一部の政党だけでなぜ公共放送NHKの中継ができるのか。「またも民主党が与党の暴走に手を貸した」と批判されて当然である。それ故、社民・共産・国民新党の3党は、採決にも付帯決議にも反対した。

(4)  安倍内閣と保守勢力は、3年後の国民投票法の施行に向けて、目前の参議院選挙でも改憲ムードの盛り上げを図る。だが、この参議院選挙で与党が改憲発議に必要な3分の2以上の議席を確保することは困難である。むしろ与野党逆転の可能性が高い。またこの後、09年の総選挙と10年の参議院選挙がある。とすれば、衆参両議員の3分の2をもって改憲発議にこぎ着けるために、民主党丸ごとの抱き込みか、改憲派議員を糾合する政界再編が進められるであろう。「改憲の争点化」はこれを企図したものである。

(5)  だが、国民世論は9条改憲を危険視する傾向が多数で、国会とは逆である。したがって、当面の参議院選挙でわが党が7議席以上獲得する中で与野党逆転を実現して、当面、党派を超えた護憲派議員を3分の1以上結集すること、そのためにも「戦争ができる国づくりへの9条改憲反対」の国民運動を飛躍的に強化して、いざ国民投票となっても「9条改憲反対」に過半数の国民の声を結集することである。広範な護憲勢力の結集に全力を上げよう!



以 上