2007.11.8

1.  「テロ特措法」国会最終盤の、この1週間の民主党の騒動は何だったのか。
 去る4日、突如、民主党の小沢代表が辞意を表明した。「(2日の福田首相との)党首会談で『連立政権に向けた政策協議』の提案を受けてきたことが役員会で否定された。これは不信任に等しく、けじめで辞任する」というものだった。併せて小沢氏は「党の力量不足」と「総選挙での勝利は厳しい」とも言及した。
 民主党は上を下への大騒動となり、「連立には反対だが代表は続投してほしい」と慰留に走った。結果、7日の両院議員懇談会で、小沢氏は「恥を晒すようだが、もう一度頑張りたい」と辞表を撤回し、一件落着となったようである。


2.
 政権をチェックする立場の野党同士として、「連立政権に向けた政策協議」を否定し、また民主党の騒動が早期に収拾したことは、率直に歓迎する。だが、3か月前、「政権交代」を訴えて参院選に勝利した民主党のトップが唐突に有権者への背信に等しい「大連立」の主張に変わり、そして今また「政権交代」路線に戻るという。大事な時に基本姿勢がくるくる変わることへの不信感は一挙に払拭はできない。野党同士の協議・意思統一をまず重視する姿勢を求めたい。


3.  それにしても、体制側の民主党抱き込み作戦は凄まじい。「衆・参ねじれ国会で政治が動かない」「参院で第一党の民主党は政治に半分の責任がある」から始まって「連立政権を」の宣伝の洪水である。つまり、自民・民主両党で「政策協議」機関を設けようという勧誘作戦である。
 そもそも「衆・参ねじれ国会で政治が動かない」という認識が間違いである。二院制のもと、憲法でも当然「ねじれ」を想定しているのである。ところが政府・与党側は、これまで両院での多数を背景に「無修正」で法案を押し通すことに慣れ、それが「政治を動かす」ことだと思い込んでいる。
 本来、衆・参両院での徹底した審議の中で政府提出であれ野党提出であれ、法案の不十分な点は当然「修正」すべきである。したがって「衆・参ねじれ」の下では、まず政府・与党側がこうした古い認識・体質を変えることである。民主党もこの観点を堅持しなければ、体制側の抱き込み作戦にはまりかねない。


4.  「衆・参ねじれ国会で政治が動かない」はデマ宣伝という他ない。現に、最低賃金改正法、労働契約法、政治資金規正法改正案、被災者生活支援法改正案は与野党協議が行われており、障害者自立支援法や高齢者医療負担制度の見直しなども修正協議で成立は可能だ。大事なことは、「場外協議」ではなく「委員会での徹底審議・修正協議」であることは言うまでもない。
 それでも合意できず法案が成立しない場合も当然あるが、その場合、各党の主張を国民の判断に委ねる、つまり選挙での政党選択に委ねることである。
 政府・与党は、新テロ特措法を押し通すために大幅な会期延長を狙っているが、私たちは以上の観点に立って国会内外で奮闘する。




以 上