2011.3.3

1.  3月1日、政府・与党は関連法案と切り離して2011年度予算案を衆院で通した。わが党は、菅内閣の新自由主義的政策を批判し2月に6項目の予算修正を求めたが、これが受け入れられなかったことから他の野党と共に予算案に反対した。
 なお、菅首相の政権運営に批判的な民主党議員16人が採決の本会議を欠席した。


2.  これにより、憲法60条の規定によって予算案の年度内成立が可能となった。
 しかし、予算と一体の関連法案を切り離す異例の手法はいっそう野党を硬化させ、公債特例法案、所得税法改正案、子ども手当法案などの成立は一段と厳しくなった。これらが成立しなければ、いずれ予算執行に支障を来し、菅内閣の命取りになる。
 これは初めから想定されたことである。だから、政府・民主党は、当初、わが党や公明党に秋波を送り、参院での賛成多数を確保するか、少なくとも衆院で3分の2以上の多数による再可決で成立を図ることも模索したようだが、わが党には修正要求に誠意ある回答を示さず、また菅首相自ら法案不成立による国民生活への影響は野党の責任である如き居丈高な態度を取ったため、衆院での審議中の修正協議はできなかった。それに輪をかけたのが、民主党「16人の造反」であった。


3.  予算関連法案成立の目処も立たない中、予算案審議が野党多数の参院に移ったことから自民党などは衆院解散へ攻勢をかけている。一方、民主党内からは「首相退陣で局面打開」の声も出てきている。しかし、そのいずれでも現状の混迷の打開は困難である。すなわち予算関連法案も成立しない中で衆院を解散し総選挙を行うことは国民不在の党利党略として政治不信を増大するだけである。また首相が交代しても衆参「ねじれ」の国会状況は変わらず、事態の打開は難しい。


4.  したがって、政府・民主党の選択肢は限られている。まずは年度末までに関連法案が成立できるよう、参院の審議と並行して与野党間で予算と関連法案の修正協議を行い合意形成に全力を上げることだ。それでも合意が形成できない場合、合意できた政党との協力で衆院での再議決を行うことも止むを得まい。その前提は、民主党の大胆な譲歩と挙党態勢の確立である。こうした努力抜きに「つなぎ法案」で当面を糊塗する手段は混乱の先送りで、事態をかえって悪化させるだけである。


5.  今の民主党に大胆な譲歩と挙党態勢の確立ができるか、疑問である。できるのであれば、今日の深刻な党内対立と亀裂、内閣支持率の急落もなかったはずだ。結局は、修正協議不調のまま4月末頃の菅首相の退陣による一定の妥協なり、そして早期の衆院解散の約束に追い込まれる事態も想定される。
 改めて、今日の混乱の責任は、政権交代に寄せた勤労国民の期待に背き、党内を混乱させ、新自由主義に回帰してきた菅首相自身にあると言わねばならない。
 わが党は、国民の「生活再建」に向けて、法人税5%減税撤回など6項目の修正要求を実現(新自由主義回帰を阻止)するために奮闘していく決意である。


以 上