2011.5.26

1.  東京電力は、事故発生から2か月後の5月12日、「福島第一原発の第1号機でメルトダウン(炉心溶融)が起きている」ことを認め、次いで24日に2、3号機のメルトダウンの可能性を認めた。専門家の間では最初の数日中にメルトダウンが起きているとの見方が常識だと言われ、現に田中俊一・前原子力安全委員長代理も4月1日に「1号機の燃料は全部溶けている」と言明している。
 溶け出した核燃料が鋼鉄製圧力容器を貫通して核爆発を招きかねない重大事故に対して、東電も政府も「日本の原発では水素爆発もメルトダウンも起きない」と、「安全神話」に毒され十分な対応が取られてこなかった。しかも、「想定外の津波による電源喪失が事故の原因」とされてきたが、ここへきて「地震による原発機器破損の疑い」が出てきた。私たちが以前から指摘してきたとおりだ。


2.  また、原子力安全・保安院は3月12日、福島第一原発の事故は国際原子力事象評価尺度(INES)で「レベル4」と発表。その後18日に「レベル5」に引き上げ、そして事故から1か月後の4月12日になって、放出放射線量の解析結果からと最悪の「レベル7」に引き上げた。それでは、前2回の発表の根拠は何であったのか、強い疑念が残る。最悪の事態を想定して対策をとるべきなのに、むしろ事故を小さく見せようとの情報隠しの作為が感じられてならない。


3.  「風評被害」が問題になっている。確かに風評によって安全なものまで忌避することは別の被害を拡大する。しかし、東電や政府が正確な情報を素早く公表してこなかったことが風評被害の一番の原因である。と同時に、高濃度の放射能汚染水の海への放出、広範囲に広がる土壌・野菜・果樹・水道水・下水道などの汚染、そして少なくとも原発から30`圏内の10万人もの人々が土地・家・職を追われている現実がある。つまり「手のつけようのない放射能汚染の広がりが原子力事故だ」という事実を認識しなければならない。


4.  福島原発事故の収束には5〜10年を要するであろう。一方、55基の原発に危険な使用済み核燃料が大量に存在し増え続けている。まさに政治の出番である。
 社民党は、「核と人類は共存できない」との観点から一貫して脱反原発を唱えてきた。福島原発の事故を受けて、あらためて先日24日に『脱原発アクションプログラム』を提唱した。その主要な目標は、1)新規建設中止、大地震域立地及び40年を超える原発の廃炉、その他の安全対策、2)2020年まで原発ゼロ、自然エネルギー促進、3)2050年に自然エネルギー100%の日本に―などである。これが日本の将来への責任であると確信する。ともに奮闘頂くことを訴える。


以 上