2011.8.26

1.  本日、与野党間で合意した法案の処理が終わり、3か月も居座ってきた菅首相も正式に退陣表明した。このあと民主党の代表選挙を経、30日に衆・参両院での首班指名をもって第177回通常国会は220日間にわたる会期を閉じる。
 菅首相の正式表明は遅きに失した。というのは、3大紙等の8月の世論調査では内閣支持率は14〜18%で、不支持率は65〜72%に上り、また民主党の支持率は13〜17%で、いずれも自民党の19〜25%を下回っている。09年の政権交代後で最低・最悪だ。これは、菅内閣が政権交代の原点である「国民生活が第一」から、財界寄りの「経済成長が第一」へ転換してきた帰結である。だから昨年の参院選挙以降、各種選挙で民主党は敗北を続けたのだが、彼らにその反省は見られず、むしろ党内亀裂を深めてきた。したがって国民の中に「自民党も嫌いだが民主党もだめだ」の思いが広がり、政治不信が増大して「支持政党なし層」が5割に上っている。


2.  だから、いま民主党に求められることは、第一に09年の政権交代時に国民が期待を寄せた「国民生活が第一」の理念に立ち戻ること、第二にそれによって挙党態勢を築くこと、第三にそのリーダーに相応しい新代表を選出することであろう。
 民主党の現執行部はこれをおろそかにし、国会対策上、なりふり構わず自・公にすり寄り、マニフェストの目玉である《子ども手当、高校授業料無償化、戸別所得補償、高速道路無料化》などの見直しを余儀なくされ、しかも自・公から「でたらめなマニフェスト」「うそつき民主党」とそしられてきたのである。こうした動きは、多くの国民が期待した政権交代への裏切りであると共に、民・自・公三党の協調が進めば次は憲法審査会の稼働へ、つまり改憲内閣への変質が危惧される。また民・自・公三党の大連立や連携強化は衆・参両院で事実上9割以上の与党化と少数政党軽視を招き、国会審議の形骸化につながる。


3.  菅政権の変節は、「国民の生活再建」政策をムダだと断ずる財界・自民党・一部マスコミなどの巻き返し攻勢の現れでもある。換言すれば、ふらつく民主党を突き上げて政権公約を守らせる勤労国民の側の要求運動の弱さの表れでもある。
 だとすれば、わが党や労働運動・市民運動などの課題は、政府・民主党に「(民主・社民・国新)三党連立政権の『政策合意』は国民への公約であり、与・野党に分かれても三党の共同責任だ」「政権交代の原点に立ち戻れ」と求める運動の強化が不可欠である。そしてそれは、毅然たる運動と批判があってこそ生きる。つまり、「政治を変える力は国民の生活実感の中にこそある」との確信をもって大衆運動を強めていくことが何より重要だ。
 わが党の政策は、「脱原発」「浜岡原発の停止」、「普天間基地の国外移設」など理論的実体的にも正しいが、この大衆運動と宣伝力が弱い故に支持を広げ切れていない。当面、「脱原発」の世論形成を中心とした職場・地域からの運動を強化しよう!

   

以 上