2012.3.12

1.  去る3月8日、民自公3党によって修正が行われた労働者派遣法改正案が衆議院本会議で可決された。わが党は、政府原案に賛成しこの修正法案に反対したが、今日の雇用構造の崩壊状況を立て直すために労働者派遣法の抜本的改革を最重要課題の一つとして一貫して取り組んできただけに、今回の事態は極めて残念である。


2.  2009年の政権交代は、自民党政権の新自由主義「構造改革」が大企業の国際競争力を高めるために社会のあらゆる分野で「合理化」を押し進め、その結果、雇用の劣化や貧困と格差を拡大したことへの不満・怒りを増大させ、人間らしい生き方を実現させたいという国民の期待の高まりによって実現したのであった。だからわが党は、民主党と国民新党に働きかけ、3連立政権の『政策合意』の中に「雇用対策の強化―労働者派遣法の抜本改正―」も位置づけ、派遣労働者保護の立場から、派遣事業に対する規制強化とともに「登録型派遣及び製造業務派遣の原則禁止」を明記した政府案を作成し、国会に提出したのであった。


3.  しかし、民主党は、連立政権の発足に当たって向こう4年かけて実現すると国民に公約した内容を、自民・公明両党との談合によって、登録型派遣と製造業務派遣の原則禁止を削除すること、日雇い派遣の原則禁止を一部の例外を除き原則容認すること、みなし雇用制度の法施行を3年後に先送りすることなどの政府案を骨抜きにすることで合意してしまった。つまり、派遣労働者の切実な願いを放棄し、「安上がり労働力確保」を求める企業側に立ってしまったのである。私たちは政党間の信義にもとるこのような修正を断じて容認できない。


 
4.  派遣事業に対する規制強化の法改正が2年間もたなざらしにされてきた下で、非正規労働者・臨時雇用者は2000万人にも拡大し、その多くはワーキングプア(働く貧困層)と呼ばれ、年収200万円以下の実態を強いられている。つまり、求人の大半は非正規雇用で、正社員でも低賃金という実態が広がっている。まさに若者から将来への夢や希望を奪っているといわねばならない。
 周知のように、憲法25条は「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」、27条は「すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負う。」と規定している。これを保障する義務は政府と政治が負っているのである。民自公3党に改めてその自覚を求めたい。


 
5.  わが党は、以上の観点に立ち、働く仲間との連帯を深め、労働法制の規制緩和の流れを変えるために、粘り強く奮闘していく。

   

以 上