2013. 2.8

1.  1月28日、第183回通常国会が召集され、31日から本年度補正予算案の審議が始まった。安倍内閣は、「日本経済再生」のためと称して、長引く円高・デフレから脱却するため「大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略」を一体的に実行していく第一弾として、13.1兆円(事業規模で20.2兆円程度)に上る補正予算案を提案した。だが、これは「経済再生」どころか混乱助長が危惧される。たとえば、
(1)   今年度予算は、年金特例公債を含め92.9兆円の当初予算に10.2兆円を加えて103.1兆円となり、国債発行が49.5兆円にも膨らみ、財政は大幅に悪化することになる。
  (2)   しかも公共事業費は、当初予算の約5割に上る事業を年度末に計上し、現場では消化できず多くは繰り越しとなる。4年前、麻生内閣の公共事業を中心とする15兆円の補正がほとんど景気浮揚に役立たなかったように、景気対策の実効性はない。
  (3)   政府は、これによってGDP押し上げ効果は2%程度と言うが、その時期明示はない。多くの民間研究機関は25年度中で0.6%程度と試算しており、「粉飾」である。
  (4)   庶民の側からすると、年金引下げ、公務員賃金の大幅削減、生活保護費の切り下げなどが強要される上に、1月からの震災復興増税、2%の物価引き上げ、そして来年度からの消費税3%増税と追い打ちをかけられ、踏んだり蹴ったりである。
  (5)   「日本経済再生」のためには、デフレ脱却が喫緊の課題である。そのためには国民の可処分所得増、正規雇用増、最低賃金の引き上げなどで消費と内需の拡大が必要であるのに、政府の施策は全く逆で、「1%の大企業と富裕層向け、99%の中小企業と国民切り捨て」の新自由主義への逆戻りでしかない。
    わが党は国会でこれらの点を厳しく追及していくが、折からの13春闘において各労働組合が自らの賃上げをはじめ国民生活の向上と景気回復に奮闘されるよう期待したい。

       
2.  安倍首相は、「戦後レジームからの脱却」=改憲を公然と唱える人物であり、衆院で改憲派が76%を占めたことに意を強くし、自衛隊の増強、日米軍事同盟の強化、「従軍慰安婦」問題の見解見直し、米軍普天間基地の辺野古移設、国家主義教育などのなし崩し改憲を進めながら、「集団的自衛権の行使」の容認、改憲発議にかかる憲法96条の改正、そして自衛隊の「国防軍」化などの明文改憲を目指すであろう。そのために7月の参院選では与党による過半数、できれば改憲派で3分の2以上を制するため全力を挙げてくるとの見通しを先に述べた。
 これを裏付けるように、1月31日の参院本会議で安倍首相は、「憲法第96条の改正に取り組んでまいります」と、歴代首相の中で初めて言及した。これは、「国務大臣、国会議員、裁判官その他公務員はこの憲法を尊重し擁護する義務を負う」との憲法第99条の規定に反する不見識な発言であり、立憲主義の認識に欠けることは言うまでもない。
 これを何としても阻止するために、「96条改正は9条改正に直結する(日本を戦争する国に転換する)」ものだとの認識を国民に広範に広げる護憲運動を強め、合わせて参院選で自公(改憲派)に過半数を与えない闘いを、今から展開していこう。


以 上