2014.8.5

 暑中お見舞い申し上げます。皆様にはご健勝にてお過ごしのこととお慶び申し上げます。
     
 さて、「わが国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与え」ました(村山総理大臣談話)。多くの国民は、この「痛切な反省」の上に、67年前、憲法前文で「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないように決意し」、憲法9条で政府に戦争を起こすことを禁止したのでした。だから歴代政権は、「集団的自衛権の行使(わが国が攻撃されていないにもかかわらず、同盟国への攻撃を阻止するために武力を行使すること)は憲法上許されない」と繰り返し表明し、また自衛隊についても「わが国が武力攻撃を受けた場合に備えた専守防衛の組織であり、他国の軍隊のように海外で武力行使をすることはない」と言明してきたのです。
       
 ところが、「戦後レジーム(体制)からの脱却」を目指す安倍政権は、7月1日、歴代政権のこうした憲法解釈を覆して集団的自衛権の行使を容認する閣議決定を行い、今後、20本近い防衛関係法規を改正すると表明しました。前述したように、集団的自衛権の行使とは海外で戦争をすることを意味します。具体的には、安倍首相が「日米同盟は死活的に重要」と言うのですから、米国が起こす戦争への参戦要請は断れず、あのイラク戦争などの場合には自衛隊を派兵し、現地で自衛隊員が殺し殺されることになるばかりか、交戦当事国となった日本の原発や在日米軍基地が標的となり、また海外にいるNGOや商社マンなど日本人がテロ攻撃の対象になるのです。しかし安倍首相は、「国民の命や安全を守るため」と言いながら、こうした重大なリスクを一切語ろうとせず、無責任極まります。
       
 憲法とは、主権者・国民が政治権力を縛り、憲法に規定された国民の権利を守らせるためにあるのです。縛られる側の政権が勝手にその解釈を変え、明らかに憲法9条の「戦力の不保持、交戦権の否認」に反することを憲法の枠内とすることは許されません。そもそも安倍首相は、昨年の今頃、憲法「改正」でこれを実現しようとしたのですが、国民の反対が強くてできそうにないため、一転して解釈の変更で憲法9条を実質停止しようとしているのです。これは、戦後70年、平和憲法に基づいて非軍事的手段で平和構築を図って国際貢献し、国際的に信頼と尊敬を得てきた日本の誇るべき歩みを覆す暴挙であり、主権者・国民を騙し討ちするようなもので、断じて許してはなりません。
       
 集団的自衛権容認派が圧倒的多数を占める国会で、関連法案の改悪を阻止することは容易でありません。「集団的自衛権行使NO!」、「国民を騙す安倍政権NO!」の声を今こそ大きく広げることが不可欠です。それが、今を生きる主権者・国民の将来への責任だと確信します。「戦争ができる国」を阻止するため、共に頑張りましょう。
       

以 上